【2026年改正】成年後見制度の見直し解説!行政書士に依頼するメリットと生前対策

認知症や障害などで判断能力が十分でない人を支援する「成年後見制度」について、抜本的な見直しを盛り込んだ改正民法が成立しました(2028年後半頃までに施行予定)。

これまで「使い勝手が悪い」「一度使うと途中でやめられない」と指摘されていた本制度がどのように変わり、生前対策や権利擁護を専門とする行政書士に依頼することでどのようなメリットがあるのか、実務の視点から分かりやすく解説します。

1. 成年後見制度改正の5大ポイント

今回の法改正案では、従来の「包括的な保護」から「本人の意思尊重と必要な期間だけの支援」へと大きく舵が切られました。

  • 途中で利用を終了できる(終身制の廃止) 遺産分割協議や不動産の売却など、「特定の手続きが完了した」段階で、家庭裁判所の判断により途中で利用を終了(取消し)できるようになります。
  • 制度を「補助」へ一元化 従来の「後見・保佐・補助」の画一的な区分を廃止し、「補助」に一元化。本人ができることは自分でやり、必要なことだけをピンポイントで支援するオーダーメイド型に変わります。
  • 本人の意思尊重と同意の重視 支援者に代理権や同意権を与えるには原則として本人の同意が必要となり、職務の際も本人の意向確認・尊重が義務付けられます。
  • 支援者(後見人等)の柔軟な交代 本人の状態の変化や相性に合わせて、支援者を交代しやすくなります。
  • 任意後見制度の負担軽減 明らかに監督が必要ないケースでは「任意後見監督人」を選任せず、家庭裁判所が直接監督する仕組みなどが新設されます。

2. 行政書士が果たす役割と選ばれる理由

行政書士は、弁護士や司法書士と並び、家庭裁判所から選任されて成年後見人(専門職後見人)になれる国家資格者です。専門団体「コスモス成年後見サポートセンター」等を通じ、数多くの選任・支援実績を持っています。

生前対策や後見実務を行政書士に依頼・相談する主なメリットは以下の5点です。

  • 生前〜死後までの「一貫したトータルサポート」 成年後見だけでなく、「任意後見」「遺言書作成」「見守り契約」「死後事務委任契約」を組み合わせた、長期的な生前対策パッケージの提案が得意です。
  • 「身上保護(生活支援・手続き)」に強い 福祉施設の入所契約、病院や行政機関での手続きなど、日常的な契約・書類作成のプロとして被後見人の生活面に寄り添った手厚いサポートを提供します。
  • 地域や福祉現場との親和性 地域包括支援センターやケアマネジャーなど、地域の福祉関係者と連携しながら親身なコンサルティングを行います。
  • 安心の組織バックアップ体制 「コスモス成年後見サポートセンター」所属の行政書士であれば、定期的な業務監査や、万が一の際の引き継ぎ体制(予備的受任者制度など)が整っています。
  • 報酬の透明性
    • 法定後見:家庭裁判所が本人の資産状況や職務内容を審査して決定(勝手な引き落とし等は不可)。
    • 任意後見・生前対策:事前締結した公正証書契約等に基づき、明確な費用体系で運用されます。

3. 法改正で「生前コンサルティング」はこう変わる

改正後は「一度利用したら亡くなるまでやめられない」という不安が解消されるため、「一時的なスポット利用」と「任意後見・死後事務委任等の組み合わせ」を軸とした、より柔軟な生前コンサルティングが可能になります。

よくある質問

成年後見制度の改正(改正民法)や行政書士の実務に関して、よく寄せられる質問をまとめました。

Q1. 今回の改正法はいつからスタート(施行)しますか?

A. 2026年6月に改正民法が成立しました。公布から2年6か月以内に施行されるため、2028年後半頃までのスタートが見込まれています。それまでは現行制度が適用されます。

Q2. 現在すでに「後見」を利用している人も、改正後にやめたり「補助」に変えたりできますか?

A. 可能です。 改正法の施行後に、家庭裁判所に対して「利用の終了(取消し)」や「新制度(補助)への移行」を申立てることができるよう経過措置が整備される予定です。

Q3. 行政書士と弁護士・司法書士では、成年後見の依頼において何が違いますか?

A. それぞれ得意領域や役割が異なります。

  • 行政書士:揉め事のない事案において、日常的な「生活・福祉の手続き(身上保護)」や「生前対策(任意後見・遺言・見守り・死後事務)」まで含めた長期的なライフプランの伴走・コンサルティングが得意です。
  • 司法書士:不動産の名義変更(登記)手続きが伴うケースや、裁判所提出書類の作成代行が得意です。
  • 弁護士:親族間で激しい争い(遺産分割の揉め事など)や法的紛争があるケースに対応できます。

Q4. 親族以外の「第三者後見人」として行政書士を選任してもらうには、どれくらいの費用がかかりますか?

A. 状況によって異なります。

  • 法定後見の場合:行政書士が勝手に金額を決めることはできず、家庭裁判所が本人の資産額や職務内容を考慮して決定します(月額2万〜4万円程度が標準的な目安です)。
  • 任意後見の場合:事前に作成する公正証書契約に基づき、話し合いで定めた月額報酬(月額2万〜5万円程度)を支払います。

Q5. 本人に十分な資産や収入がなくても、専門職後見人(行政書士など)を依頼できますか?

A. 利用できます。 身元保証や身寄りがない低所得・無資産の方に対しては、自治体が後見人の報酬を補助・負担する「成年後見制度利用支援事業」などの助成制度が用意されています。

【まとめ】成年後見制度の改正ポイントと行政書士を活用した生前対策

成年後見制度の抜本改正により、これまでの「一度使うと途中でやめられない」という不安が解消され、本人の意志や必要な時期に応じた柔軟なスポット利用が可能になります。

▼ 今回のポイントのおさらい

  • 制度の柔軟化:目的達成後の途中終了や「補助」への一元化でオーダーメイド利用が可能に
  • 行政書士の強み:任意後見・遺言・見守り・死後事務まで含めた「生前〜死後のトータルサポート」
  • 高い信頼性:「コスモス成年後見サポートセンター」の組織的バックアップで長期受任も安心

認知症対策や将来の財産管理は、状態が悪化する前の「早めの準備」が成功の鍵です。制度改正を踏まえた最適なプランづくりについては、ぜひ生前対策のプロである行政書士へお気軽にご相談ください。

代表行政書士

行政書士新川健人
行政書士新川健人
・日本行政書士会連合(登録番号第25271950号)
・京都府行政書士会(会員番号第3070号)
・申請取次行政書士(第172025200209号)
京都在住。外国人の就労ビザ、配偶者ビザ申請、国際結婚など国際業務を専門。スピード対応が得意。