動産の二重譲渡とは

動産の二重譲渡についてわかりやすく解説します。

まず前提として動産の所有権は「契約」時点で「移転」しますが、

第三者に所有権を「主張」する場合は「引き渡し」を必要とします。

「引き渡し」には「現実の引き渡し」はもちろん「占有改定」も含みます。

第一譲受人と第二譲受人との間の優劣は先に引き渡しを受けた方が優先されます。

したがって第一譲受人と第二譲受人が共に「占有改定」による「引き渡し」を受けていた場合は第一譲受人に所有権が認められます。

では第一譲受人は「占有改定」で第二譲受人は「現実の引き渡し」を受けていた場合についてですがこの場合は第二譲受人に所有権が認められます。

先に引き渡しを受けた方が優先されるのが原則ですが例外として「現実の引き渡し」を受けた者には善意であれば「即時取得」が認められます。

つまり第一譲受人は「占有改定」による「引き渡し」を受けているため所有権を主張すること自体はできますが所有権は第二譲受人に認められるのです。