開業後のホームページ制作とSEO対策について解説します。│行政書士実務

開業にあたってホームページを作成する方がほとんどだと思いますが、作るだけでなくその後の運用にも焦点を当てて解説していきます。

開業後のホームページ制作の目的

そもそもホームページを作るといっても何を目的としているかによって方向性が変わってきます。

・取引先や顧客に対しての信頼性の向上
ホームページがあることでビジネスが実在し、真剣に取り組んでいることを示すことができます。
住所、連絡先、事業内容などを明確に記載することで、安心して取引を検討できます。
また、営業時間、サービス内容の詳細、料金体系、よくある質問(FAQ)など、顧客が必要とする情報を網羅的に提供することで、顧客の疑問を解消し、スムーズな顧客体験を提供できます。

・新規顧客の獲得
現代において、多くの人は何かを探す際にまずインターネットで検索します。
ホームページを持つことで、Googleなどの検索エンジンからの流入(オーガニック検索)や、SNS広告、リスティング広告からの誘導など、様々なチャネルを通じて潜在顧客にリーチできます。
特に、地域名やサービス名と関連性の高いキーワードで検索上位に表示されるようSEO対策を行うことで、効果的に新規顧客を獲得できます。

・ブランディングと専門性の訴求
ホームページは、ビジネスの「顔」となり、ブランドイメージを構築する上で不可欠です。
デザイン、色使い、使用する写真や文章のトーン&マナーを通じて、ビジネスが持つ雰囲気や価値観を顧客に伝えることができます。
また、実績、専門知識、お客様の声などを掲載することで、強みや専門性を効果的にアピールし、競合との差別化を図れることができます。

    おおむね上記の目的かと思いますが、
    その中でも一番の目的は新しいお客さんをインターネットを使って開拓することだと思います。
    そのための方法の一環がホームページです。
    つまりホームページ制作もインターネットを用いたWeb施策のひとつであり
    ホームページの他、ブログサービスやSNSも類似の施策として挙げられます。
    主要なものではアメブロ、X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、TikTok、Youtubeなどがあります。
    何を選択するかは業種や業態によって向き不向きがあります。
    すべてやるもよし、特化するもよしです。

    ただしホームページは最低限あった方がいいでしょう。
    ホームページの目的を確認したところでホームページ制作の手順について解説していきます。

    開業後のホームページ制作の手順

    昔はホームページ制作ソフトを使ったり、HTMLなどのプログラミング言語を直接使って作っていましたが現在は圧倒的にワードプレスを使ったホームページ制作が主流となっています。
    ワードプレスとは一言でいうと「専門知識がなくても、誰でも簡単にウェブサイトやブログを作成・管理できるソフトウェア」です。
    そしてなぜ主流になっているかというとSEOに配慮した構造になっているため、検索エンジンからの評価を高めやすく、Googleなどの検索結果で上位表示されやすいからです。

    ・サーバーの契約
    まずはサーバーを決めます。
    サーバーは情報の保管庫のようなものでホームページはサーバーを通して表示されます。

    ・ドメインの取得
    次にドメインを取得します。
    「〇〇.com」などがドメインです。
    〇〇は任意で決めることができホームページのアドレスになります。

    ・ワードプレスのインストールとカスタマイズ
    サーバーにワードプレスをインストールします。
    インストール後に設定やデザインを加えてカスタマイズしていきます。

    ・SSL証明書の導入
    「https://」 この部分のことです。暗号化された安全な通信であることを意味します。
    現在、ほとんどのウェブサイトがセキュリティのためにHTTPSを採用していますが、古いサイトでは非推奨の「http://」のままになっていることがあります。
    グーグルもウェブサイトのHTTPS化を検索エンジンのランキング要素の一つとしており、HTTPS化されているサイトを優遇する傾向があるためSEO対策としても重要です。

    ・プラグインの導入
    ワードプレスでは様々なプラグインが提供されており、必要に応じて導入します。
    SEO(検索エンジン最適化)対策、セキュリティ強化、画像の最適化やページの読み込み速度の向上などが可能です。

    ・お問い合わせフォームの設置
    訪問者がサイト運営者に連絡を取れるフォームを設置します。
    昔はこれも自作していたので便利になりました。
    ただしお問合せフォームを設置すると自動でスパムが送られてくるようになるので対策が必要です。

    ・リキャプチャの導入
    reCAPTCHA(リキャプチャ)とは、Googleが提供する無料のセキュリティサービスで、ウェブサイトをスパムや悪意のある自動化されたボット(ロボット)から保護するためのものです。
    これでスパムをブロックできるようになります。
    よくサイト上の右下にあるやつです。

    ・グーグル提供ツールとの連携
    「アナリティクス」「サーチコンソール」「グーグルマップ」これらのサービスと連携させることでSEO対策にも繋がります。

    以上でホームページの制作は完了です。
    しかしホームページを作っただけでは意味がなく見てもらうための工夫が必要です。
    その見てもらうための工夫がSEOです。

    開業後のホームページ制作とSEO対策

    「SEO(エスイーオー)」とは「サーチエンジンオプティマイゼーション」の略で、「検索エンジン最適化」と訳されます。

    なぜSEOが重要かというと繰り返しになりますが、現代において、多くの人は何か情報を探したり、商品やサービスを購入する際に、まずインターネットの検索エンジンを利用します。

    例えば、「京都 ラーメン おすすめ」と検索する人がいるとします。
    もし自分のラーメン店のホームページが検索結果の1ページ目に表示されれば、多くの人の目に触れる機会が増え、来店に繋がりやすくなります。
    しかし、何ページも後ろに埋もれてしまっては、誰もホームページを見つけることができません。
    このように、SEOは新規顧客の獲得やホームページへのアクセス数増加に直結するため、非常に重要なマーケティング手法とされています。

    SEOにもいくつか種類があるのですがコンテンツSEOが昨今の主流です。
    コンテンツSEOとは良質なコンテンツを作成することです。
    では良質なコンテンツとはなにかというと、検索エンジンは、ユーザーが入力したキーワードに対して、最も関連性が高く、信頼性が高く、質の高い情報を提供しようとします。
    つまり「検索エンジンとユーザーの両方にとって、価値のあるホームページ」のことです。
    コンテンツSEOとして具体的には以下があげられます。
    ユーザーの検索意図を理解し、それに応える情報を提供する。
    専門性、網羅性、独自性があり、ユーザーにとって有益な記事やページを作成を作成する。
    ユーザーが検索しそうなキーワードを適切に選び、コンテンツに含める。
    ただし、無理なキーワードの詰め込みは逆効果です。
    見出しや箇条書きを使い、段落を分けるなど、ユーザーが読みやすいように工夫する。

    次にグーグルは良質なコンテンツをどうやって判断しているかというとクローラーというロボットがサイトを巡回して判断しています。
    このクローラーに対して良質なコンテンツであることをアピールする方法がテクニカルSEOです。

    検索エンジンのロボット(クローラー)がサイト内を巡回しやすく、情報を収集しやすいようにウェブサイトの構造を最適化します。(例: XMLサイトマップの設置)
    検索エンジンが適切にコンテンツを認識し、グーグルのデータベースに登録(インデックス)できるようにします。
    スマートフォンやタブレットからアクセスした際にも、問題なく表示され、操作しやすいように最適化します。
    Googleはモバイルフレンドリーなサイトを高く評価します。
    パソコンでホームページを制作することがほとんどだと思いますが、スマホでの表示や動作の確認もとても重要になってきます。
    ページの読み込みが速いサイトはユーザー体験が向上し、検索エンジンからも評価されます。
    ウェブサイトが安全な通信(HTTPS)を使用していることもSEOの評価項目です。

    その他のSEO対策としては外部SEOがあります。

    他の信頼性の高いウェブサイトからリンク(被リンク)されることは、「信頼できる情報源である」という証拠になり、検索エンジンからの評価が高まります。
    ただし、不自然なリンク獲得はペナルティの対象になる可能性があります。
    ウェブサイトや企業名が、他のウェブサイトやSNSなどで言及されること(リンクがなくても)も、認知度や信頼性の向上に繋がります。
    被リンクはSEO対策として作為的に行うと最悪ペナルティを受ける可能性があるため、自然なリンクの獲得を目指す方がベターです。

    SEOの他にもその派生として近年ではMEO(マップエンジン最適化や)やAIの回答に対応したAEO(アンサーエンジン最適化)なんかもあります。
    昔はオーサーランクという著者情報の評価システムもありましが現在は「EEAT」という総合的な評価基準のひとつとなっています。
    E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の略で、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されてるウェブサイトの評価基準のことを指します。

    当事務所ではホームページ制作のもろもろ+SEO対策のもろもろ全てセットで4,9800円で対応可能です。

    ・サーバー、ドメインの取得
    ・ワードプレスの導入と設定
    ・固定ページの作成5件「トップページ」「業務内容」「料金」「事務所案内」「ご依頼の流れ」など
    ・お問合せフォームの設置
    ・ブログ機能の設定
    ・SSL証明書
    ・アクセス解析と分析ツールの設定
    ・グーグルマップへの登録(MEO)