民法95条の錯誤とは

第95条【錯誤】
①　意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一　意思表示に対応する意思を欠く錯誤
→表示の錯誤と呼ばれます。100円で買いたかったのに500円を間違って出したときなどです。

二　表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
→動機の錯誤と呼ばれます。通常の商品を期間限定の商品だと思って買うときなどです。

②　前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されていたときに限り、することができる。
→先ほどの動機の錯誤は動機が表示されていなければ取り消せません。
レジでこれは期間限定の商品ですよねと確認(表示)して買っていれば取り消せるといういことです。

③　錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
→勘違いしていた本人に重大な過失があれば取り消せません。けど取り消せる場合が下ふたつです。

一　相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
→相手方が知っていた時または重大な過失によって知らなかったとき。

二　相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。
→相手方も同じ勘違いをしていたき。

④　第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。
→錯誤は善意無過失の第三者には対抗できません。
勘違いして売ったものがさらに転売されて第三者の物になっていたときは取り消せません。ということです。